************ 神父様の言葉 ************
皆様、夏が終わって涼しくなってきましたと思います。いかがお過ごしでしょうか?
ある町で私が生まれる以前から商品船で働いていたある男の人の話です。彼は争いや激しい波、また台風の時も船を安全に操船できる人でした。ある船舶会社の社長は、彼の噂を聞いて、彼に高い給料で船長として雇いました。
夏の旅でたくさん大学生たちが船に乗っていました。船長はいつも出発前の安全を確認してからお祈りしていました。
「神様、いつも感謝します。私たちの旅を祝福してください。最後まで一緒に行って導いてください。私たち一人ひとりが無事に帰ってくるように」
若い人々は彼が祈っているのを見てあざ笑いました。今日はいい天気ですし、海も穏やかで、雨もないし、台風のニュースも聞いていないのに、なぜ祈っているのですか。船長は何も言わないでほほえみながら出航しました。
学生たちは話をしたり、遊んだりして楽しんでいました。船の旅はスムーズでしたが、夜になって深い海にさしかかると突然強い風が吹いて、大雨が降り、台風がきました。そして、高波で船に海水が入ってきました。
すると、学生たちは、みんな怖くなって泣き始めました。そして、皆は、これで最後の旅になってしまうかなと思いました。船長さんが祈っていたのを思い出して、みんな祈りだしました。そして、学生は船長さんも祈るように声をかけました。
船長さんは答えました。
「私は今祈りません。神様が必ず助けてくださいます。今自分がやらないといけないのは、船をどうやって順調に走っていけば良いかだけです。旅が終わって海が静かになってから祈ります。」
みなさん、神からいただいている命のため感謝するのは大事です。神の力を必要とするのは苦しくなって何かに巻き込まれた時だけじゃありません。
祈るときは祈って働くときは働きます。
神はどんな時も私たちと一緒にいます。
人生の旅を導いてくださるようにこれからも神に感謝しながら祈って行きましょう。
イル神父