イエスキリストの
愛するみなさんへ
ヒラン・インディカ
わたしは、あなたがたをみなしごにはしておかない。
あなたがたのところに戻ってくる。とイエスは言われた。
ヨハネ14・18
恐れと不安を経験しているとしたら、誰であってもこのような
言葉が大きな励みになるでしょう。イエス様の弟子たちがイエス様を
神様からのメシア(マルコ8・29)と呼んでいたが、時々、恐れと
不安を感じていたのは、この先生であるイエス様ご自身が死と復活を
予告しておられたからです。
「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たち
から排斥されて殺され、三日の後に復活することになっている。」
(マルコ8・31)
とイエス様は言われました。
そのことが実際に起こって、自分たちの先生が死刑に処せられた時の
弟子たちの恐れと不安のことを想像できるでしょう。
「弟子たちはユダヤ人たちを恐れて自分たちのいる家の戸に鍵
をかけていた。」 (ヨハネ20・19)
その弟子たちにはどうしようもない時にこそイエス様がご自分の
約束を果たしてくださったのです。
わたしはあなたがたをみなしごにはしておかない。
あなたがたのところに戻ってくる。
イエス様は、ただ約束を果たすだけでなく、恐れと不安でいっぱいに
なっていた弟子たちに、神様からの平和の恵みを与えてくださいました。
「あなたがたに平和があるように。」 (ヨハネ20・19, 20・26)
復活されたイエス・キリストの一番大事な挨拶のし方です。
その平和というのは、国々の間の平和というよりも、自分と神様との
つながりを感じる平和です。ですからイエス様が言われた。
「わたしは平和をあなたがたに残し、わたしの平和を与える。
わたしはこれを世が与えるように与えるのではない。
心を騒がせるな、おびえるな」
(ヨハネ14・27)
それは、わたしたちが復活したイエス様を経験することを通して
いただく平和です。わたしたちの心の眼で復活したイエス様を
見えるようになることは、復活祭がわたしたちに与える喜びです。
この喜びに勝るほかの喜びというものは、あるはずがないのです。
ですから、復活したイエス様の手とわき腹をみた弟子たちは
「主を見て喜んだ」 (ヨハネ20・20)
わたしたちが人生にどんなに鍵をかけていても、イエス様がいつか
わたしの中に立たれるというのが復活の神秘です。
わたしはあなたがたをみなしごにはしておかない。
あなたがたのところに戻ってくる。