************** 神父様の言葉 ***************
皆様、明けましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、 高い木の枝の上で一羽のカラスが獲物を食べようとしたとき、 数羽の鷲がその獲物を横取りしようと狙っていました。 鷲に気づいたカラスは獲物をくわえて逃げました。 鷲たちは追ってきます。 カラスが全速力で飛んでも驚たちはあきらめないで追ってきます。
カラスが、もうダメか! と思ったその時、カルダ (日本では金鳥) が近づいて来て言いました。 「どうしましたか?なぜそんなに怖がっているのですか?」 カラスは言った。 「私の後ろを見てください。 私を殺そうと鷲たちが追っかけてきています。」 カルダは知恵の鳥です。 「友よ、恐れるな。 鷲たちはあなたを殺すために追っかけているのではありません。 あなたが持っている肉を狙っているのです。だから 肉を落としなさい。」 カラスはカルダのいう通り、つかんでいた肉を放しました。 すると鷲たちは落ちていく肉に一 直線に向かっていきました。
カルダはカラスを見て笑って言いました。 「苦しみは自分で抱え込んでいるから苦しいのです。 手放したら楽になります。」 カラスは言いました。 「肉を落としたらこの広い空は私のものになりました。」 人には欲があります。 それも過ぎたらエゴ (自負心)になります。 私を愛してほしい、私が一番、私を認めてほしい…。 これをやめたら楽になります。
人の行いを見てイライラしてしまいます。 友だち、親、子供、 夫、妻、 同僚に・・・。 イライラが募り腹を立てます。
これをやめたら楽になります。 人は何でも比べてしまいます。 暮らし方、美しさ、豊かさなど、 見えるものだけで判断しようとします。比べるのをやめたら楽になります。
皆様、私たちは誰もが神の宝です。 今すでに素晴らしいものを持っています。 必要なものを神は与えてくださって います。 落とさないといけないものは落としてください。 人生が楽になります。 一人ひとりが助けあって、 ゆるし合って、愛し合えば人生は楽になります。
神の祝福が皆さんの上にありますようにお祈りしております。
イル神父